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阿古谷まち協は「ゆるやか」~猪名川町まち協ファイル3

小学校閉校後の新しいカタチ

阿古谷まちづくり協議会 会長 仲井常雄 町の中東部に位置する阿古谷地域。町内の7つのまちづくり協議会で唯一小学校がない地域である。 阿古谷小学校は2013年の廃校までに140年の歴史を持つ。 明治6年(1873)春、明治政府が学制を公布し翌年に開校、地域で建設費を賄うことも厭わないほど教育に対する意識の高い地区であった。猪名川町内でも教育に一番古くからの歴史を持つことが地域の誇りでもあったと思われる。 最後の小学校卒業生である女子が三年を経て、運動場や思い出のある校舎を引き継いだ猪名川甲英高等学院の第1期生として入学したことは、地域の人たちにとって嬉しい出来事であったことは想像にむつかしくない。 阿古谷小学校区まちづくり協議会は平成20年10月3日設立。民田、上阿古谷、下阿古谷、荘苑の4つの自治会で構成され活動の場を阿古谷小学校としていた。しかし、通学する児童の減少で、平成27年には地域に惜しまれつつ、廃校という現実は4つの自治会にとって大きな痛手となり、かなりショックであったことと慮る。現在小学校区ごととは言え、町内の7つのまちづくり協議会で唯一小学校がない地区である。 2015年には町が小学校の再利用について地域自治会とも協議しながら、一般公募した利用計画に対して、西宮にある甲英高等学院が農業高等専修学校開校を謳って手を挙げた。そのことで、地域にとって学生が地域に戻ってくる、若い人たちが地域に交わり、農業という媒体で地域の高齢者の生きがいにも寄与してくれる、との期待と喜びで地域住民は快く迎え入れた。 猪名川甲英高等学院の理念としても地域に関わらせてもらいながら学育を実践し、学生たちが一緒に地域に関わることで人間関係も養われると、お互い引き合うようにこの3年を掛けて深い信頼関係も成立しているようだ。現在、地域の高齢化率を見ても、地域活性化の起爆剤としても、阿古谷小学校区まちづくり協議会を語る上では猪名川甲英高等学院を抜きにしては語れない。 猪名川町のどこのまちづくり協議会でも主な活動は、夏祭りとふれあい運動会と防災訓練の3本柱。 今回取材したのは、毎年年末恒例の猪名川甲英高等学院のグランドで、午後からの防災訓練を前に炊き出し訓練を兼ねる餅つき大会と豚汁の振る舞いを開催。同時に体育館の中では「い~ないながわ町かるた」大会も開催。地域の人や数少ない子育て世代の人、同校学生たちで50人を超える人たちが集まった。他の地区に比べて防災訓練としての参加者の比率は多い方だと思える。 参加した人たちは朝早くからみんな笑顔で、学生たちの杵打つ音に掛け声掛けたり、熱い餅を切って手こねする方法を教えたり、和気藹々と微笑ましい会場であった。

また「い~ないながわ町かるた」は約10年前に町民有志により文章と絵を募集して製作されたもので、昨年、葉書サイズをNPO法人いながわふるさと塾が復刻したとのこと。学生や地域の人たちも町内の伝統文化を楽しく知って継承する意識の高い地域でもあり、広くて少し寒い体育館の中でも熱戦を広げていた。 午後からは消防署職員の指導の元で、改めて緊急時の対応を思い出すための防災訓練が行われ、地域の安全安心を真剣に考える若い学生たちの琴線を高めるにも良い機会となっていた。獅子舞のお披露目 2018.10.13

その他、夏祭りやふれあい運動会でも、猪名川甲英高等学院の学生たちがこの地域の高齢者を元気づける切っ掛けになっていることは疑いのない事実であって、約3カ月を掛けて地域の高齢者との触れ合いのヒアリングの中で興味を持った獅子舞については、行政が未来の猪名川町に寄与すると期待する「高校生フォーラム」に於いて、甲英高等学院学生自らが継承を実行し発表することで町長賞を受賞し、装具も新調してこれからの阿古谷地域を盛り上げるコミュニティを創る原動力になっていることは、理想的な地域と学生の関係性であり、未来への可能性を想像できる今の阿古谷小学校区まちづくり協議会の動きに私達は期待する。

阿古谷小学校区まちづくり協議会/会長 仲井常雄 平成20年10月3日設立/ 構成メンバー/4自治会/240世帯 882人



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arase

猪名川には30年以上住んでいて、人生の半分を超えました。 町内、これからも遊びまくりたいと思っています。