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猪名川町紫合の薬師堂が完成

令和3年7月17日に竣工式を迎えます。

薬師堂は後醍醐天皇の時代(1,300年台)に創建されたという記録。
(工事中の記事は https://inagawabase.com/yuuda_yakushidou/ )

約180年前の建物の焼失による再建記録に
仏像は村民により持ち出され、焼失を免れたとのこと。
建物は今回の台風による被災による建て替えで3代目になる。
今回の薬師如来の修復の折に発見された台座の焦げ跡が、
時代的には約180年前の火災時以前のものとして、
可也の信憑性をもって室町時代の仏像ではと私は想像する。

西鏡寺にその当時の記録は残ってはいないが
今回、美装された薬師如来、日光菩薩、月光菩薩の御仏、
十二神将のお姿、彫りの繊細さや刻みのディテールを見て
私は約700年の歴史を経ているのではないかと身震いがする。

中央の阿弥陀如来の眼差し、右側に日光菩薩、左側に月光菩薩の配置。
それぞれに堂内を気品が漂う。

阿弥陀様を守る各十二神将を説明すると
それぞれ十二の干支に対応し個々に本地仏がある。

下の写真
(中段左)「子」は、宮毘羅(くびら)、弥勒菩薩
(中段中)「丑」は、伐折羅(ばさら)、勢至菩薩
(中段右)「寅」は、迷企羅(めさら)、阿弥陀如来
(上段左)「卯」は、安底羅(あんてら)、観音菩薩
(上段中)「辰」は、安頁人尓羅(さんてら)、如意輪観音
(IME変換できないがそれぞれ安偏に頁旁、人偏に尓旁)
(上段右)「巳」は、珊底羅(さんてら)、虚空蔵菩薩
上の写真
(下段右)「午」は、因達羅(いんだら)、地蔵菩薩
(下段中)「未」は、波夷羅(はいら)、文殊菩薩
(下段左)「申」は、摩虎羅(まこら)、大威徳明王
(上段右)「酉」は、真達羅(しんだら)、普賢菩薩
(上段中)「戌」は、招杜羅(しょうとら)、大日如来
(上段左)「亥」は、昆羯羅(びから)、釈迦如来

阿弥陀如来と日光月光菩薩、十二神将は
それぞれ別の仏師作で、制作時期的にも違う作品かもしれない。
それでも、当時腕ある仏師の手による作品であろうと
素人の私が感じるのは皆さんも写真で同意いただけると思う。

1334年を境とした年代で前代鎌倉時代には運慶、快慶など有名仏師も多い、
それに比べ後代の室町時代に名を浮かべる仏師は少ない。

これらの仏像を誰が作ったのか、とっても浪漫を感じるが
それにしてもここの薬師如来の眼差しを受けて、
心休まるひと時を感じない方はいないと思う。

今回のお堂の再建をきっかけに紫合のある方も
是非町内外の方に知ってもらって文化継承をしたいし、
ガイドもしますよとおっしゃる。

 

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arase

猪名川には30年以上住んでいて、人生の半分を超えました。 町内、これからも遊びまくりたいと思っています。

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